平成28年度情報活用IR研究会

本会は盛況のうちに終了しました。ご参加いただきありがとうございました。

東京工業大学 情報活用IR室では、大学IR研究の一環として内外の専門家を招いた講演と議論や意見交換を行う研究会を催しております。本年度も以下の要領で行います。参加ご希望の方は、下のフォームからお申し込みください。

時:平成28年12月12日(月)14:00~16:00
場所:東京工業大学蔵前会館 3F 手島記念会議室 (東急 大岡山駅前)
参加費:無料

  1. アメリカ大学院博士課程のランキング -全米研究協議会(NRC)2010年データより-

相原 総一郎氏(芝浦工業大学 特任教授)

アメリカで全米の研究博士課程に実施された大学院博士課程のアセスメント・データを再分析する。本データは、進学希望者の進路選択やIR担当者がEM・IRをする基礎データである。発表では、アセスメントの評価指標や評価方法、そして先行研究に言及する。そして、ランキングのデータから、アメリカの高等教育市場の多元的構造を視覚化する。

  1. 研究分野による特性の違いを考慮した論文数の正規化手法

山本 鉱 氏(九州工業大学 IR室 助教)

論文数や被引用数は,研究力を評価する指標として,他大学との研究力比較や,教員の業績評価などに広く活用されている.しかし,研究分野間で論文発表頻度や論文あたりの引用回数に差があることが,正確かつ公平な比較や評価を困難にしている.被引用数では,分野間での比較を可能とする方法がいくつか提案されているが,論文数では存在しない.そこで本稿では,研究分野による特性の違いを考慮した論文数の正規化手法を提案するとともに,本学の論文情報データを用い,正規化の効果を評価した.その結果,平均よりも論文発表が少ない分野の論文数は相対的に増加し,逆に多い分野では相対的に減少することが確認できた.論文数を基にした順位では,中間的な順位に位置する教員に対して,正規化が大きく影響することが分かった.論文数を正規化するためには,各分野の論文生産性を正しく推定することが不可欠であり,そのためには200以上の標本数が必要になることが示唆された.

会場案内図
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